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ヘリコプターや航空機に搭載する赤外線センサー装置のシステム設計を担当しています。クライアントは防衛省などの官庁がメインですね。装置を搭載することで、暗い夜間に飛行する場合などに目視では確認できない電線などの障害物wを探知することができるので、主に救難・救助などに活用されています。
設計の仕事ですが、図面を作り終えた段階で仕事は完了、というわけではないんです。量産に入ってから不具合が発生することがないわけではない。もちろん、設計段階では「問題がない」「不具合は出ない」というところまで作りこんでいくのですが、設計上では不具合がなくても、製品を作っていく段階で問題が発生することもありますから。そういった意味では想像以上に気の抜けない仕事と言ってもいいかもしれませんね。
この装置は、性能はもちろんのこと、耐環境性、小型化、及び軽量化等、あらゆる条件を高いレベルで融合させる必要があります。もちろん、たくさんの関連会社がそれぞれの特長を出し合って作業を進めていくわけですが、それがうまくいって良い設計に到達する、そして、最終的に思った通りの製品が生まれた、という結果が出たときには、大きな喜びを感じることができますね。
当たり前のことですが、大きなプロジェクトでは、多くの方々と接することになります。その状況でプロジェクトを円滑に進めるためには、いかにして相手に自分の本意を伝えるか、相手の本意をくみ取るかというスキルが必要になります。単に「話ができる」「気さくに接することができる」というだけでは物足りない。本質的なコミュニケーションができなければ意味がない、と私は思っています。
複数の関連会社に協力いただきながらプロジェクトを進めていくと、どうしてもチーム内で意見が合わない場面も出てきます。こちらの方が楽になることは、あちらの方が厳しくなることだったりもするわけです。そんなときに妥協することなく調整を進めていかないと、良いものができない。すべての人にいい顔をしていたら、最終的に妥協の固まりが出来上がってしまうでしょう。それは決して許されることではありませんから、ときには厳しいことを言わなくてはならないときもあるんです。全体を俯瞰しながら、バランスを意識して、最善の着地点を探る。難しい作業を成功させるためには、本音をぶつけ合う対話が必要だと思います。
また、多くの方々と接することは自分が知らない製品、技術や思考に出会える場でもあります。自らのスキルを向上させるためにも、設計の視野を広げるためにも非常に有意義な場と考えています。
若いみなさんに期待したいことは、決して妥協しないこと。「これくらいでいいかな」と思ってしまうと、そこですべては終わってしまいます。完成したと思っても、いったん冷静になり「もっとこんなふうにできないかな」という発想の広がりを常に持つようにしていただきたいですね。特にハード設計の仕事は、ソフトの開発と違って作ったあとに修正を繰り返すことができるものではありません。設計している間に品質を100%にしなくてはならない。たとえば、1ヵ所間違っただけで製品全体がおかしくなってしまうこともありますし、ソフトウェアと違い、製品の設計ミスは人の目にさらされてしまうことが多い。だから設計にかかわる人間はどうしても注意深くなりますね(笑)。やり直すことになれば苦労するのは自分ですし、妥協は必ず自分に撥ね返ってくるのです。もちろん、設計の段階でどうしても予測できない部分も出てきますが、それは試作品を作ったりして検証します。ただ、すべてのケースで試作をするわけにもいきません。ですから、設計段階で「これくらいでいい」という仕事は絶対にできないのです。そういう意味でも、常に妥協しない人であるべき。そこは肝に銘じておいてほしいですね。
NEC航空宇宙システムは、積極的に発想し、自分の考えで動く社員を評価する会社です。私も、そういう人は伸びると思いますし、一緒に仕事がしやすいとも思います。実際のところ、先輩社員があらゆることをもれなく教えるのは難しい。そんなとき、自分で考え、試すことをいとわない社員は頼もしく思えるんです。そういった積極的な姿勢を持った人に力を貸してほしいと、私は常に思っています。
プレッシャーやストレスは、人並みに感じますよ。周りの人からはタフに見られているみたいですが、実際は結構ギリギリのところでやってるんですけどね(笑)。決まったストレス解消法はないんですが、休日は映画をまとめて借りてきて観たり、たまに運動したり……。スポーツ観戦をするのは昔から好きですね。ゲーム全体の流れを見るのが楽しいので、テレビ観戦が多いかな。